2月号 心のあり方問う宗派の教え
語り手:薬師寺副住職 山田法胤さん
――50年にわたり薬師寺の移り変わりを見てこられたわけですが、若いころは薬師寺に対しどういう見方をしておられましたか。
山田 入山した当時、葬式をせず墓地も持たない薬師寺は貧しいものでした。若いころはどうして葬式もせず墓もないのかと思いましたが、そういう寺院こそが本来、仏教の教えを説く場なのだということが分かっていきました。一般的にお寺というと死者を極楽に行かせてくれるのが目的のように思われがちですが、薬師寺はそうではなく、国の繁栄や万人の幸せを祈ってきたのです。
――そうしたことは南部の大寺院全体に言えることですね。










