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2007年1月 1日 (月)

vol.87 車検料の価格破壊をして二十年余りの人生

語り手:ユーザー車検代行会 江南支部 仙田 雅実さん(58)

婆  「エリちゃんもそろそろ十八歳の誕生日だなも。もぅ車の免許とれる年になったのぉ~エリちゃんの運転でドライブ楽しそうだなも。年金で車買ったるで、はよ、免許とりゃーえか」

エリ「その前に、まず自動車学校に行くのにたくさんお金かかるんだわ。いくらくらいかかるのかなぁ?」

婆  「確か、三十万近くって聞いたけどなも。車も買って、保険料も払って、ガソリン代払って、車検もあるんだわ」

エリ「ええ?まじで?車って、そんなにお金かかるんだ。びっくり!」

婆  「とてもわしの年金じゃ足りんがね。エリちゃんもアルバイトして、お金儲けの大変さを勉強するといいなも」

エリ「は~い、お婆ちゃんの年金あてにしたら、お葬式代もなくなっちゃうね。あ~あ、楽して儲かるお仕事ってないのかなぁ・・・」

婆  「これこれ!そんなうまい話あれへんわ。汗して働いたお金だからこそ価値がある。わかるかね?今日は、車検で有名なユーザー江南さんへ行くで、そこでまたいいお話聞けるでなも。エリちゃん、はよ、まわししやぁ~」

エリ「どうして車の業界に入られたのですか?」

仙田「小さい頃から、車が好きだったので、整備学校を出てトヨタカローラ愛豊に十三年間、その後ホンダに十年勤めました。その後、ユーザー江南という車検の会社を立ち上げました」

婆  「ユーザー車検って、どういうことか詳しく教えてちょう」

仙田「その当時は、ディーラーさんでの車検は十万前後費用がかかってたんです。車検代行業が認められたので、車検を低料金で引き受けました。当時二万三千円くらいでした」

婆  「そりゃーどえりゃー安いなも。内容は一緒なんじゃろ?」

仙田「もちろん。几帳面な性格だから、整備はきっちり丁寧すぎるくらいです。だから毎晩遅くまでかかってました。開店当初は、お客様が多すぎて、応援を頼んだくらいですよ。今は、ちょうどいいくらいに減っちゃったけど(笑)」

エリ「そんなに安くて儲けあったんですか?」

仙田「もぅ限界ギリギリでしたよ。でも、お客様が喜んでくださる顔が見たくてね」

エリ「辛いことはありましたか?」

仙田「当時は、こんなに安いから大丈夫か?とか、車を持ち逃げされるのでは?とか信用されなかったですよ。でも地道にこつこつがんばってきましたから、今ではリピーターの方ばかりです」

エリ「特にエピソードはありましたか?」

仙田「タイヤのねじを逆にはめて走ってみえた方がいらして危なかったですよ。陸運局に持っていくときには、今だに、検査にパスするまでドキドキですよ。長いことやってても、これだけは、なかなか慣れませんなぁ」

エリ「今は、車検の費用はいくらくらいするんですか?」

仙田「1万7千円~ですね。修理の必要がある場合は、できるだけリサイクル部品を利用して低価格に抑えるようにしています。朝出して夕方には、出来上がっていますよ。早くて安さが自慢ですから、気軽にお越しください」

エリ「めちゃめちゃ早いですね。うれしいことはありますか?」

仙田「うちは、保険の仕事もやってますが、三十年間ひとりも死亡事故がないんですよ。ほんとにありがたいことです。小さな事故があったときは、夜中でも飛んでいって、お手伝いさせていただいてます。やはり事故したときは、お客様は、気が動転されてますからね」

エリ「万が一事故しちゃったら、こちらにお電話すればいいんですね」

仙田「はい。まずは、けが人がいたら、大至急、救急車を呼んでくださいね。後は、こちらで手配しますから安心してください」

婆  「それは安心じゃなも。夢はあるきゃ~?」

仙田「大きな夢はないけど、もう少し仕事がしやすいように工場を大きく建て直したいかな。跡継ぎがいないのが残念だけど、まだまだ夫婦で元気な限りこの仕事を続けていきたいと思ってますから、妻には、ほんとにずっと助けてもらい感謝してます。ありがとうと言いたいです。お客様には、特に、用事がなくても、ふらっとお茶のみに来たり、おしゃべりしたりできる場所になればなぁって思ってます。それが私たちの幸せでもあります。よかったら、お気軽に立ち寄ってください」

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