フォトアルバム

2008年11月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

おすすめの本

  • ぶらりぐるり 知多半島 2009年版
    ぶらりぐるり 知多半島 2009年版
  • ワクワク おもしろ館 東海最新ガイド
    ワクワク おもしろ館 東海最新ガイド
  • スーパーマウス Jの冒険
    スーパーマウス Jの冒険
  • 童謡の風景
    童謡の風景
  • 能登劇場 八十八景
    能登劇場 八十八景
  • 切らないがん治療
    切らないがん治療
  • ぶらっと遍路 知多四国
    ぶらっと遍路 知多四国
  • 4コマ ちびまる子ちゃん
    4コマ ちびまる子ちゃん

-天気予報コム-

« アレルギーっ子の食卓 | メイン | 10月号 故郷の僧に勧められ入山 »

2006年10月 1日 (日)

vol.84 「木易流行」の和菓子作り

語り手:嫁見餅社長 藤田 裕堅さん(72)

エリ「もうすぐお彼岸だね。あ~ダイエット中だけど、ぼたもち食べたいな~。」

婆  「ちょっとエリちゃん。秋のお彼岸は、萩の花が咲く頃だから『ぼたもち』じゃなくて『おはぎ』って言うんだよ」

エリ「ええ?そうなんだ。なんでもいいから饅頭食べたいよ~」

婆  「あはは。ダイエットはどうなっとるの?饅頭といえば、江南名物で『嫁見餅』いただいたんだけど、食べる?」

エリ「うん、食べる食べる。これおいしいねぇ~。だけど、嫁見餅って変わった名前だね」

婆  「そうだなも。わしも詳しく聞いてみたいで、いっぺん話を聞きに行ってみよみゃーか。エリちゃん、はよまわししや~」

エリ「どうして和菓子屋さんになりたいと思われたんですか?」

藤田「実家が小さな和菓子屋をやっていて、わし自身も物を作る仕事が好きだったもんで、家業を継ぐことにしたんだよ。お店は、朝の八時半から夜の九時まで営業しとって年中無休。わしは仕事が趣味みたいなもんで、三六五日工場におります」

エリ「ええ?お休みなしとは大変ですね。お店はどこにあるんですか」

藤田「江南駅前だよ。うちの自慢は『嫁見餅』昭和四十三年に全国和菓子大博覧会で大臣賞を受賞したときは嬉しかったなあ」

婆  「そりゃすごいなも。わしも時々食べるけど、おいしいなも。手土産を持っていくときは、必ず嫁見餅と決めとるんだわ。でも、なんで『嫁見餅』という名前付けやーたの?」

藤田「むか~し曼陀羅寺で、旧暦の正月二十五日に『嫁見の祭り』というのがあって、良縁に結ばれた嫁さんたちがお礼参りに集まった、それにあやかりたくて大勢の人が集まりにぎわったもんなんだ。それにちなんで『嫁見餅』と名付けたんだわ。一番景気が良かったのは、昭和四十年代、興亜紡(今の江南高校)があってそこに女工さんが千人くらいみえて、田舎に帰省するときはお土産に買いに来てくれた頃かなぁ。それと、古知野神社で結婚式をあげた方のお菓子を持ち回りで注文があった時は、末永くお幸せにという願いをこめて作らせてもらっとった。今ではそういう注文もなくなってまって、一人一人のお客様においしいと言ってもらえるように息子と日々頑張っているところだよ」

婆  「息子さんが後を継いでみえるなんて幸せだなも」

藤田「息子と仕事を一緒にやることにより、いろいろな新しい技術・情報を教えてもらえるし、そこに昔ながらのわしの技術にプラスされてよりいいものができたりする。昔はあんこの玉も、長年の勘で同じ重さになるようにやっとったけど、今はデジタルの量りがあるし、甘さも糖度計で簡単に正確に量れるようになって便利になったのぉ。」

エリ「嬉しいことは何ですか?」

藤田「学生さんがここの饅頭はちょっと高いけど、コンビニやスーパーのより絶対おいしいよ、って言ってくれることかな。うちは全部手作りだから、スーパーの機械で作ったのとはやっぱり微妙に味が違うんだよね。手間がかかっているからおいしいんだよ」

エリ「江南市には和菓子やは何軒くらいあるんですか?」

藤田「江南市は激戦区でね、十三軒くらいありますよ」

婆  「競争が激しいなも。独自のこだわりはあるきゃ?」

藤田「うちはできるだけ材料を落とさず、値上げをしないようにするのがモットーなんだよ。たとえ儲けが減っても質だけは落としたくないという信念の下で頑張ってきたんだよ、今も原油高騰の影響で材料費が値上ってるけど、現状維持で販売しとります。お客様に喜んでいただきたいですからね」

エリ「今はどんなものを研究してみえるんですか?」

藤田「今は息子と、来年の干支の饅頭の試作品作りに没頭してるんだよ。なかなか簡単にはいかなくて、試行錯誤だよ。時間と値段を考えながらお客さんに聞いてみたり、結構楽しみながら頑張っとるよ」

エリ「へえー、どんなのができるのかなぁ。楽しみだわ。お正月には是非買いに行きますね。」

藤田「問屋さんが新しい原料をもってきて、新作を作ってくれと一応レシピを持ってくるんだけど、レシピ通りにまともにできたことなんてないんだよね。息子と一緒に試作品を作ってみては、あーだこーだ言いながら、研究してなんとか製品化してみる。すると問屋さんが、『お宅は必ず次の週までに結果を出してくれ、他のお店より持って行き甲斐がある』と言われるのも嬉しいかな。中でも一番の喜びはお客様がおいしかったよ~と言ってくれることかな。遠方からわざわざ来て下さるお客様もいらっしゃって、ありがたいなぁ。息子も妻も協力してくれたからこそ、ここまでやってこれて、ほんとに感謝しとります。これからは、高級なお菓子だけでなく、気軽に食べられるおやつ的なおいしいものを研究していくつもりなので、いっぺん嫁見餅屋の饅頭を食べにきてください。お待ちしております。」

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://www.typepad.jp/t/trackback/238891/7022679

このページへのトラックバック一覧 vol.84 「木易流行」の和菓子作り:

コメント

コメントを投稿